level 11
克里斯◎多伦
楼主
別に欲がないわけではない。種族的にワーカホリックの傾向がある彼らは、満足のいく仕事と、その後の美味い酒を欲しているだけだ。
仕事で稼いだ金を全て酒につぎ込むなんて職人、珍しくもない。そして、美味い酒を欲するのであれば、それなりに金がかかる。
希少なうえに、長期熟成されている物などになれば、値段に上限など存在しないだろう。
そして、大昔のドワーフ王の中に、希少な酒を買い漁り過ぎて国庫を空にするどころか、凄まじい借金をこさえた王がいたらしい。
その時に、年間に酒代として使っていい予算の上限と、1本の酒に対しての提示額の上限が国法として定められたという。
禁止ではなく、上限を決めるというのがドワーフらしい。
しかし、300万か。確かに大金だが、そこまで言われるほどのお酒だと思うと、簡単に売ってしまうのは勿体ない気もするな。
売ることは問題ない。この酒は、報酬の代わりとして貰ったものだ。所有権は俺たちにある。
ゴルディシアのギルドマスターに渡せば便宜を図ってもらえるとは言われたが、それだって絶対に届けてほしいと言われているわけではない。あくまでも、この酒の使い方の1つとして提案されただけである。
ここでオーファルヴに300万で売ってもいいんだが……。
(どうする?)
『うーん、今お金に困っているわけじゃないし、これだけの酒は狙って手に入れることは難しいだろう』
(じゃあ、売らない?)
とは言え、300万だ。たかが貰い物の酒1本と考えれば、十分にお得であろう。というか、貰い過ぎな気がする。
俺たちが相談していると、オーファルヴが瓶に鼻を近づけてクンカクンカし始めた。
「ああ、我がスキルが疼いておる。この芳醇な美酒の香り……たまらん」
「スキル?」
「我には酒神の寵愛というエクストラスキルがあるのだ。美味い酒を見抜き、美味い酒に関係している人物を匂いで教えてくれるという、ドワーフにとっては最高のスキルだ!」
エクストラスキルにしちゃショボイと思ったが、ドワーフたちは微塵もそんなことを思っていないらしい。
むしろ、誇らしげだ。酒を愛する彼らにとっては、ある意味最高のスキルなのかもしれない。
「それが、超強いスキル?」
2020年08月31日 14点08分
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仕事で稼いだ金を全て酒につぎ込むなんて職人、珍しくもない。そして、美味い酒を欲するのであれば、それなりに金がかかる。
希少なうえに、長期熟成されている物などになれば、値段に上限など存在しないだろう。
そして、大昔のドワーフ王の中に、希少な酒を買い漁り過ぎて国庫を空にするどころか、凄まじい借金をこさえた王がいたらしい。
その時に、年間に酒代として使っていい予算の上限と、1本の酒に対しての提示額の上限が国法として定められたという。
禁止ではなく、上限を決めるというのがドワーフらしい。
しかし、300万か。確かに大金だが、そこまで言われるほどのお酒だと思うと、簡単に売ってしまうのは勿体ない気もするな。
売ることは問題ない。この酒は、報酬の代わりとして貰ったものだ。所有権は俺たちにある。
ゴルディシアのギルドマスターに渡せば便宜を図ってもらえるとは言われたが、それだって絶対に届けてほしいと言われているわけではない。あくまでも、この酒の使い方の1つとして提案されただけである。
ここでオーファルヴに300万で売ってもいいんだが……。
(どうする?)
『うーん、今お金に困っているわけじゃないし、これだけの酒は狙って手に入れることは難しいだろう』
(じゃあ、売らない?)
とは言え、300万だ。たかが貰い物の酒1本と考えれば、十分にお得であろう。というか、貰い過ぎな気がする。
俺たちが相談していると、オーファルヴが瓶に鼻を近づけてクンカクンカし始めた。
「ああ、我がスキルが疼いておる。この芳醇な美酒の香り……たまらん」
「スキル?」
「我には酒神の寵愛というエクストラスキルがあるのだ。美味い酒を見抜き、美味い酒に関係している人物を匂いで教えてくれるという、ドワーフにとっては最高のスキルだ!」
エクストラスキルにしちゃショボイと思ったが、ドワーフたちは微塵もそんなことを思っていないらしい。
むしろ、誇らしげだ。酒を愛する彼らにとっては、ある意味最高のスキルなのかもしれない。
「それが、超強いスキル?」