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死を免れない生まれの者は、お前が见たあの家の中に入る に値しない。
【无法避免死亡的出生者,进入你所看到的那个家中,是不 值得的】
あそこは圣なる人々のために用意された场所なのだから。
【因为那里是为神圣的人们所准备的场所】
太阳も月も、あるいは昼も、その场所を治めることはなく 、圣なるものが常にそこにとどまり、永远の国に圣なる天 使たちとともにいるだろう。
【太阳、月亮,亦或是白昼,那个地方都无法被干预管辖, 而神圣的人们常常栖息于此。在那个永远的国度里和圣天使 们共同居住着吧。】
――「ユダの福音书」第45叶
【--犹大福音45卷】
..◎33 エレシュキガルと“少年”
【エレシュキガル 和“少年”】
それは、まさしく楽园だった。
【那确实是乐园。】
ここが木阴だからかも知れないが、阳射しはあくまでも 暖かく、暑すぎるようなことには决してならない。ときお り爽やかな风が通り过ぎ、今までの心の疲れを运び去って いく。
【虽说这里可能是树荫,如果有阳光照射的话就会很暖和,但是绝不会过于太热。偶尔会有凉爽的风吹过,心中的疲倦也 一起带走了。】
「こうしていられることが、まるで梦のよう」
【“生活在这样的地方,完全是做梦一般。”】
すぐ近くから、甘く优しい声が闻こえてくる。その声の トーンは、完全にリラックスしていた。
【很快,附近传来了甜美柔和的声音,那个声音的音调让 人完全放松了。】
「それは、おとぎ话の结末。ふたりはいつまでもいつまで も、幸せに暮らしましたとさ」
【“那就是童话的结尾。两个人一直一直……幸福地生活着 。”】
时が流れる感覚は希薄だ。いつ起きても、あるいはいつ まどろんでも、かまわない。谁に怒られることも、せかさ れることもなく、自分が存在しているという事実だけを享 受し、ただただそれを楽しむ。
【这里几乎感觉不到时间的流逝。什么时候起床,什么时 候瞌睡,都不要紧。对谁发怒、为某事而着急之类的事,这 里都没有。仅仅是享受自己存在着这个事实并为此而高兴。 】
「昔は、そんなことあるわけないって、思っていたわ。で も今、それがここにある。そして、あなたが共にいる…… 」
【“过去,可没有那样的情况呢……但是现在,那就存在于 此,以及,和你共同生活于此这件事……”】
心安らぐ波の音は、放っておけば永远に続いていきそう だ。
【海浪的声音让人变得宁静,如果放置不管的话这种状态 会永远持续下去。】
体の下には、软らかい砂の感触。“少年”は涅盘で寝こ ろぶ釈迦のように“彼女”の膝に头をあずけている。しな やかな指が、头の后ろを抚でてくれる。
【身体下,柔软的沙的触感。“少年”豁然般地将头放在 像是释迦牟尼般的“少女”的膝上。“少女”柔软的手指,抚摸着“少年”的头部。】
安楽な时空が、どこまでもどこまでも広がっている。确 かにこの场所には、ずっとこのまま居たくなる魔力が秘め られていた。
【舒适的时间和空间,无论到哪都非常广阔。确实,这个地方隐藏着让人想一直这样生活下去的魔力。】
目を闭じる。体の中でも、心地よい波动が反响していた 。戻る波、返す波、その波长が完璧にシンクロして、定常 波を形作る。人间なんて、そんなものかも知れない。
そう思った瞬间……
【闭上眼。身体里也能感觉到,心情愉快的波动。波浪不断往返,那个波长完美同调,形成定态波(stationary wave)。人类也许就是这样的生物。当我这么思索时……】
2014年10月30日 14点10分
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まぶたの下の暗黒の世界が、爆発的な光芒とともに吹き飞んだ。自分自身がビッグ・バンになったようだ。思考は超光速で四方八方へと拡散し、あらゆる过去と全ての未来に向かって射出される。
【眼睑下黑暗的世界,被爆发的光芒一同吹散。自身仿佛乘坐了穿梭时空的大货车。思考以超光速像四面八方扩散,朝着所有的过去和所有的未来飞奔而去。】
そして互いに何の関系もなさそうなヴィジョンが、缲り返し缲り返し访れた。
【以及互相没有任何关系的视野反复过访。】
荒野で老衰した牡ライオンが、たったひとりで死んだ。上空で见ていたハゲワシが、待っていたとばかりに降下してきた。
【荒野上衰老的雄狮,只是独自死在那。上空,看到这场景的秃鹫,只是等了一下然后就降落下来。】
サバンナで鹿の子が、群れで袭い来るハイエナの饵食になった。
かろうじてサナギから羽化した蝶に、カメレオンの长い舌が巻きついた。
【热带草原的小鹿成了结群袭来的鬣狗的食物。好不容易从蛹中孵化的蝴蝶幼虫,就被变色龙的长舌给卷住。】
アリが地面を列をなして歩いている。休むことなくエサを巣穴へと运んでいる。そこに人间の子供が駆けてきて、気づくことなく十四匹踏みつぶした。
【蚂蚁在地面的排起了长队。不休息地把食物往巢穴搬运。那里,孩童跑了回来,不注意地就踩踏了十四只。】
その子の膝にある伤口では、侵入を试みるバクテリアが、白血球に呑みこまれていく。
【那个孩子膝上的伤口上,试图入侵的细菌,被白细胞吞噬。】
その闘いの死体は、脓となって患部に溜まっている。
【这个斗争的尸体,留下了发脓的患部。】
组织に侵入したウィルスは、强靱で几何学的な外壳から遗伝子を解放し、その细胞のDNA锁に自分を巻きつけて、强制的に复制させようとする。だが异常な复制を察知したその细胞の核は、隅々にまで自杀命令を伝达し、ウイルスに汚染されたエリアを隔离していく……
【入侵身体组织的病毒,顽强的发散具有几何学外形的遗传因子,像锁一般卷住细胞的DNA,强制复制。但是察觉异常的细胞核,向各个不为发出了自杀命令,将被病毒污染的区域隔离……】
これは梦だろうか?
【这是梦吗?】
わからない……今まで起きたことだって、どこまでが梦で现実か、わかりもしない。记忆となって脳に蓄积された事実は、既にその段阶でヴァーチャルなものに様相を変える。
【我不知道,现在我在这里醒来这件事,是梦还是现实?记忆和大脑积累的事实,已经变得像是虚拟一般。】
いや、目の前で起きている出来事だって、感覚器官からのシグナルが脳に送った幻像に过ぎない。
【不,眼前所发生的事,不过是感觉器官像脑内输送的幻象信号罢了。】
とにかくひとつだけ言えるのは、自分の心のなかで何かが起こっているということだ。何かとてつもなく重大なことが。
【总之是自己的内心中有什么发生了。什么是重大的事?】
意识が拡大し、宇宙そのものと同化していくと同时に、自分自身が分散されてもいく。唯一なる极大でありつつも、无限の极小でもある。その过程で、まるで副作用のように、さまざまなシーンが浮かび上がってくる。
【意识日益增加,和宇宙同化的同时,自身也就被分散了。唯一的持续着朝着极大发展的事物,同时也是无限的极小。那个过程,完全像是副作用一般,各种各样的场景浮现上来。】
病に倒れ、のたうちまわりながら、ただ死にたくないと涙を流す男性がいた。
【由于病倒,有一个痛苦的翻滚,仅仅因为不想死而流泪的男性。】
灼热の太阳に照らされて、食べるものもなく思考停止した子供が、决してもう戻れぬ昏睡へと落ちた。表情という表情が消えていた。
【炙热的太阳照射之下,没有进食、停止思考的孩子,他绝对无法再度沉入昏睡状态。脸上的表情也消失了】
志なかばにして、山顶で冻りついた登山家が见えた。だがその颜には、笑みがへばりついていた。
【志愿之中,看到了山顶冻住的登山家,只是那个容颜,笑容都已经精疲力竭了】
映像はいつ果てることもなく続いている。
【影像没有消失地继续。】
そこで展开されているのは、生老病死の絵巻だった。
【在那里展开的是一幅生老病死的画卷。】
“少年”は、そういった情报の流れに呑みこまれないよう、必死に自我を保とうとする。
【“少年”没有被那样的情报流所吞噬,拼死地保住自我。】
だが……だとしたら自分はいったい何者なのだ?
【但是……那样的话,自己究竟是谁?】
2014年10月30日 14点10分
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■Cluster1■
..◎34“少年”
【“少年”】
世界が消える。
リアリティが崩壊する。
今まで実体を备え、目の前で少女の微笑みを浮かべていた冥符の女王が、スクリーンに映った像の焦点がぼやけていくように、あるいは粉雪のように、淡く美しく拡散した。
【世界消失了。真实感也崩坏了。
一直修炼真身至今,在眼前浮现着的拥有着少女微笑的冥符女王啊,像在荧幕上的焦点、又像粉色的雪,慢慢的扩散开来。】
潮騒は远ざかり、耳に当てた巻き贝の音になる。そしてそれも、やがては消えていく。
【潮之骚声渐渐远去,变成了耳朵贴上卷曲的贝壳所发出的声音。然后不久,那种声音也消失了。】
世界が相転移する。
それは无ではない。全てでもない。
色彩は失われる。黒くもなく白くもなく、かといって灰色でもない。
さまざまな概念がなくなり、再び自分という存在がわからなくなる。
とはいえ……
それは谁であってもいいのだ。视点はここにあり、物语は进んでいる。ならば必ず、しかるべき场所へと流れ着くだろう。前に进んでいる限り。あきらめないかぎり……
【世界发生相变。
那不是“无”,也不是“全部”。
消失了的色彩,既不是黑也不是白,也算不上灰色。
概念全无,再次不知道自己的存在究竟为何。
虽说如此……
谁在都好。视点变到了这里,故事有所进展。若是必须要说的话,算是漂流到了某个合适的场所吧。只要不放弃,就一直朝着终点前进吧……】
2014年11月14日 11点11分
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