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火遁·冰魔ず焰
楼主
夜明けの展望--------------------------------------------------------------------------------キクチキチク 我爱罗は眠ったことがあまりない。眠ると必ず悪梦を见たし、闇の中に父亲の刺客は现れた。それ以上に目が覚めたら自分の姿が化け物に変わっているかもしれない、という恐怖は我爱罗から睡眠を夺っていた。だから眠るのは昼间のうちに数十分。それも小さな物音でさえ覚醒するほどの浅い眠り。意识はいつもふわふわと浮いているのに、感覚だけは锐くなる。そんな生活になれた顷、我爱罗はナルトに出会った。初めて彼を认识した时、彼の中に自分と同じものを感じた。けれど彼は自分とはあまりにも违っていて。あの日、そんな彼の侧で初めて眠った。目が覚めた时の不安と恐怖と淋しさを埋めるように手を伸ばした。彼の手は冷たかった。あれから我爱罗は少し変わる。気付けばいつもナルトが侧にいる、そんな日々があの日に想像できたろうか。今でも眠ることに対する抵抗は消えていなかったが、ナルトの侧でだけ不思议と意识を手放せた。彼もその事をわかっていて、二人は一绪に寝床に入る。だけどいつも先に眠るのはナルトで、我爱罗はいつも彼の寝颜ばかりを见ていた。すやすやと眠る彼を见つめていると、我爱罗は时々不安になった。彼を失うこと、彼に置いていかれること。それは目が覚めたとき、自分が化け物になっているかもしれないという恐怖よりも、我爱罗から眠りを远ざける。今夜も我爱罗は隣で眠るナルトを见つめていた。募る不安は我爱罗をひとりにする。「ナルト」我爱罗は小さく彼の名を呼んでいた。しかしナルトは目を覚まさなかった。押し寄せる焦燥感に我爱罗はたまらくなって、あの日の様にナルトに手を伸ばす。彼の喉に指先が触れようとしたとき。気配を感じてナルトは薄く目を开ける。「ん?どした?眠れねぇの?」そう言ってナルトは微笑んだ。「……いや、何でもない。」伸ばした手を引き、我爱罗は目を闭じる。そんな我爱罗を抱き寄せながらナルトも目を闭じた。ナルトは我爱罗の背中をぽんぽんとなぐさめる様に叩く。けれど一分と経たないうちにその手も止んでしまう。头の上からはナルトの寝息。きっと明日になったらさっきの事など覚えていないに违いない。そんな彼の无意识の腕の中はとても心地よかった。全てから开放されたような、守られているかのような感覚。悪い梦はもう见なくなったのに。父亲ももういないのに。だけど目が覚めて、もし化け物になっていたら……なっていてもお前はこうして侧にいてくれるだろうか? ナルトの静かな寝息を闻きながら我爱罗もいつしか眠りに落ちていく。夜が明けるには、まだ少し早い。终 --------------------------------------------------------------------------------最初はこんなホラーな话じゃなかったのに、気付いたら我爱罗が淋しがりっ子の杀人未遂ちゃんに。ちなみにこの话は「リラ」とゆー本が前提になっておりますが、そんな别に読んで无くても支障はなしです(笑)タイトルも意味ないです。全然どーでもいいけど自分の文章に自分で挿絵を描くってまるで折原みとだ。2005/04/17
2006年07月11日 10点07分
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