御冷弥娅哈🌌 水煮青蛙01
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严肃讨论一下黑魔生孩子的事情? 男主现在已经妻妾成群好不快活,也建国当王了,按逻辑推理生孩子和立储应该顺其自然会发生(立储其实是个现实的大问题,其实可以另开话题分析,如果王万一死了的话,就这后宫群勾心斗角人生目标不一致的情况下,这帝国该怎么延续是个大问题),但认真想一下男主这几个老婆生孩子似乎也不那么容易。 大老婆莉莉,妖精种族,半人半妖混血,但妖精纯属于魔法生物,并没有父母和生育这一说,所有的妖精都是妖精女王在妖精花园(龙脉)用魔力制造出来的,而且妖精只有女性没有男性。包括书中仅有的两个混血妖精莉莉和露露,莉莉也是女王用死去的人类胚胎混合魔力制造出来的,书中也没有提到任何妖精有生育繁殖的能力,也没有提到大陆存在通过自然繁殖诞生的妖精。所以只能认为妖精女王没有制造自然种族的这个能力(妖精女王把情人关在神界几千年也没见搞出个后代来),所以妖精要生孩子几乎是不可能的。不过莉莉似乎也不太在意这个,毕竟妖精有无限寿命。。。 二老婆魔女菲奥娜,人类->恶魔?本来生孩子是毫无问题,但被黑魔女神巨坑了一把,为了练功把自己都变成恶魔了,每次男主交媾的精华都被魔女吸收掉变成了黑魔力,菲奥娜开始还不以为然以为可以使用黑魔法是自己修炼大成。在后宫大战中惨遭莉莉嘲讽:恶魔跟人类怎么生孩子?结果最终发现绝育属实被莉莉一击破防。虽然莉莉为了拉拢她称可以解决这个问题(但她自己都不行,怎么还能帮别人?),之后看了几百章也没任何进展,看起来是莉莉开了一张空头支票成功忽悠了魔女。 三老婆沙利叶,人造人。人造人是个奇特的种族,全部来自考古发掘和机器制造,从香格里拉的流程来说属于能量转化成肉体,没有情感没有欲望只会服从命令(理论上,但沙利叶其实有情感,普利姆也有X欲),有着红眼白发的特征,类似白化病人,暗示原始先民懒得添加某些遗传基因?潘多拉大陆几千年来人造人的历史也很悠长,但始终没看到通过生育诞生的人造人,说明人造人不能自我繁殖。还有普利姆这个人造人特例,能生孩子的概率也很低,被原始先民作为性爱娃娃设计的,大家不会认为性爱娃娃会有生育能力吧,如果作为一个性爱娃娃动辄怀孕的话实在是设计的太失败了。 四老婆布丽姬忒,黑暗精灵,这个种族倒是能生,而且布丽姬忒也是明显奔着借种来。但作者特别强调黑暗精灵因为寿命长和性欲低,生孩子普遍都很困难,所以神庙都要靠苦修房中术和搞银趴团提高中标率来协助王延续后代。。怎么看都不像短期内能正常生育的架势,所以只有靠歪门邪道来补救。但银趴团已经被男主羞答答的拒了,房中术能提高生育率?方向不对吧? 五老婆妮露,两个大翅膀冒充天使,其实是半人半哈比,属于人族兽族杂交,天真的妮露天天在幻想儿孙满堂,但却忽略了生物学上一个最基本的事实,生物学上同一科属的不同种族虽然可以杂交,但杂交种基本没有生育能力,例如马与驴诞生的骡子,狮与虎诞生的狮虎兽,妮露真的想过怎么生孩子这一问题吗? 六老婆贝露,本体是人工制造的黑龙,幼女也只是魔法变化而来并不是真正的身体,要造孩子也只能靠魔法了,嗯,异世界魔法是万能的。 不过,正牌几个后宫不能正常生育,还有一堆备胎/败犬理论上还是毫无问题的,人气偶像艾米利亚、黑白双子蕾琪和乌露斯拉。、精灵小姐艾莉娜。。但男主这么长篇幅才树立了为理想奋斗的好男人形象,如何让这批人顺利入宫又不能直接让男主变成色中饿鬼的丑样,作者一时估计现在也想不出什么招数。为难啊。难道要上演大老婆莉莉为了延续香火替老公纳妾的传统美德这剧情才能编的下去吗?那首选对象应该是人气偶像艾米利亚吗,毕竟是长得最像男主初恋的女人。 另外书中也有个很矛盾的事实,在男主拒绝精灵小姐艾莉娜告白的理由是因为自己要持续与十字军战斗所以无法建立家庭也无法接受普通人的告白(普通人跟在身边随时会死)。莉莉和菲奥娜也在后宫大战之后讨论如果结婚生孩子再战斗就很麻烦了,所以为了结婚就必须先成为魔王。为了战斗不能要家庭不能要孩子。但从魔女老婆的暗示来看男主根本没采取避孕措施啊,根本就没有啊。他是察觉到几个老婆不能生孩子才这样的吗?
865 阿瓦隆的修罗场 第865話 阿瓦隆的修罗场 「この裏切り者の泥棒トカゲが、死ね」  マリアベルに一撃喰らわせた時よりも冷たい殺意の籠った目で、ネルが拳を繰り出して来る。  本能的な危機感が反射的に体を動かす。  ベルの小さな体を抱いて、俺はデカいベッドを転がり緊急回避行動に移る。 「お、おい、どうしたんだネル、何をそんなに怒っているんだ……」 「クロノくん、退いてください、そのメスドラゴン殺せません」 「止せ、争いは何も生まない。憎しみの連鎖を断ち切り、平和的に話し合いで解決するのが大切とか何とかそんな感じで、一旦、落ち着いたらどうだ。ほら、そこに座ってお茶でも飲んでさぁ」  ネルの豹変ぶりに動転した俺は、ちょっと自分でも何言ってんのか分かんないけど、とりあえず頭に浮かぶ限りの宥める台詞を口走る。 「ふふん、ネルよ、嫉妬をするのは醜いぞ。まして、男の前でかような醜態を晒すなど」 「あ?」 「今、クロノの腕に抱かれているのが誰か、一目瞭然であろう。すまんなネル、もう妾と主様の間に割って入る隙など、なくなってしもうたわ」  何故そこで煽るような台詞を言う。  これが憎しみの連鎖……悲しき定め……いや待て、現実逃避している場合じゃあない。頑張れ、俺。俺はやれば出来る男だ。 「殺す」 「落ち着け、ネル。子供の言うことじゃないか。そう気にするな」 「250歳の大年増じゃないですかぁ! ドラゴンのくせに子供の皮を被って人の男に発情している卑しいメスなんです! 騙されないでクロノくん!!」  うん、いきなり説得の台詞を間違えてしまったな。  完全に火に油だよ。もうちょっと気の利いた内容考えろよ。やっぱダメな男なのか、俺は。 「ふふーん、幼い容姿に大人の色香を兼ね備えた妾の魅力に、主様はメロメロじゃぞ」 「なにがメロメロだよ古臭い言い方してんじゃねぇですババ臭い!」 「ばっ、ババ臭くなどないわっ! 妾はいつでも魅惑の芳香に包まれているに決まっておろう!」 「250年も引き籠ってカビ臭くならないワケないじゃないですか。完全に田舎の離宮に隠居したお婆様の匂いですよ」 「むぐぐ、おのれぇ、言わせておけばこの小娘が! 貴様なんぞ鶏小屋の臭いではないか!」 「と、鶏の臭いなんかしませんよ! 私の翼は天使の翼です! 聖なる存在ですから!」 「何が天使じゃ、ブレスで焼き払われたいか」 「ただの乗り物の分際で、さっさと竜舎に戻ってくださいよ」 「このぉ、言ってはならぬ事を言ったぞ貴様ぁ!」 「そっちこそとっくに一線超えてんですよ!」  あわわ、瞬く間にヒートアップして大炎上である。これもう俺が口を挟む余地どこにもないんだが? 決闘不可避なんだが?  いやダメだ、諦めるな。俺は絶望のどん底からでも這い上がれる、根性のある男のはずだ。  この程度の修羅場、リリィの時と比べれば……ああ、イヤだなぁ、また心臓捧げるくらいの覚悟決めなきゃならないのかぁ…… 「二人とも、もうその辺にしておけ」  俺は意を決して、諭すように言いながら、いまだ膝の上に居座るベルの口を物理的に塞ぐことにした。  口先だけで止めるなんて無理に決まってるじゃん。とりあえず片方だけでも抑えとかないと。 「むが、むがぁー!」  明らかに不満げにベルが叫んでいるが、ここは無理を押してでも抑えておく。曲がりなりにも契約によって俺がご主人様扱いになっているので、力づくで振り払ってくることもない、はずだ。 「ネル、俺の部屋に来たのは、大事な用があるからだろう」 「はっ! そ、そう、ですね……大事な、とっても大事な、用があるというか、するというか……」  ストレートな問いかけに、明らかにネルは狼狽えた様子になった。  以前までの俺ならばいざ知らず。今やリリィにフィオナと二人もの恋人を抱える三千世界一の幸せ者である。  この時間に男の部屋を一人で訪れるその意味を察するくらいの、経験値は積んでいる。 「いや、ちゃんと分かってる。そんな恰好までされて来られたら、気づかないフリをするのも無理だからな」 「あの、これはですね……失礼のないように、と思って……うぅ、少し、はしたない恰好だったでしょうか……?」  頬を朱に染めて、実に恥じらいの籠った表情で、その身をくねらせる。  寸前まで殺し合い始めそうなくらい揉めていたくせに、今更そんな恥ずかしがられても————という正論を封じ込めるほどに、ネルの魅力が溢れんばかりに炸裂していた。  ここに来るまで羽織っていたガウンのような上着はすでに脱ぎ去り、その下にあるのは白地に見事な金糸の装飾が入った高級感溢れるネグリジェである。  白い翼に白い衣装は正に天使を連想させる出で立ちだが、大きく露出した肩と豊かな胸元、薄っすらと透けて見えるメリハリのあるボディラインの扇情効果が強烈だ。天使のような清楚さと同時に匂い立つような色香が溢れる。  完全に勝負服だ。  この恰好で部屋を訪れて、勘違いしない男はいないだろう。 「よく似合ってる。あまりにも魅力的だから、俺もちょっと緊張するな」 「えへへ、それなら嬉しいです……」 「ふがぁーっ!!」  歯の浮くような恥ずかしい誉め言葉に、ネルが蕩ける様な表情を浮かべる。そして暴れるベル。調子に乗るな小娘、とか叫んでいるのだろう。  さて、とりあえず何とかネルの方は大人しくなったし、ベルの方は黙らせることができている。ここらでようやく、落ち着いて話し合いのできる状態になった。なったということにする。 「ネル、まずは座ってくれ」 「はい」  シュバ! と音がする勢いで、ネルはベッドにいる俺の右隣にピッタリとくっつくように座り込んだ。  え、こっちに座んの? 俺の左手は、客間にあるソファの方を中途半端に指したまま、固まってしまった。 「ふふ、夢みたいです……ようやく、この時が……」  などとうっとり呟くネルの上気した顔がすぐ真横にある状態から、もう向こうのソファに座ろうよ、とは言えない。着席までの早業によって、完全にネルに先手を打たれてしまった。  いや、大丈夫だ、まだ巻き返せる。 「昨日から徹夜で忙しかったが、ようやく落ち着いて話ができる時間ができ————んぐっ」  問答無用のディープキスが俺を襲う。  お願いだから、話くらいは聞いてくれ。  しかしネルの方はもう言葉を交わすことさえ無粋とでも言わんばかりに、熱烈なキスの雨を降らせながら、そのまま俺の体を押し倒そうという力の流れを感じる。 「————いや待て、頼むからもう少し待ってくれ」  流されるがままになりそうなところを堪えて、俺はネルの両肩を掴んでやや強引に引き離す。 「ええい、主様から離れぬか! 人の頭の上でイチャつきおって!」  同時に、俺の拘束から解放されたベルが、ネルの大きな胸を容赦なく手で押し返す。小さな掌が、めちゃくちゃ胸の中にめり込んでいる。なんて目に毒な光景だ。 「やん!」  俺に肩を、ベルに胸をそれぞれ押されて、ネルは悩まし気な声を上げながら間合いを離される。 「ネル、気持ちは嬉しいが……こういうのは、ちょっと性急すぎる、と思うんだ」 「いえ、そんなことはありません。私は今夜、覚悟を決めて参りました。あとはベル様さえ失せていただければ」 「このぉ! 発情しとるのはどっちじゃ、スケベめが」 「ベルのことは、ただ戦いに協力してもらっただけじゃない。契約、というべき強い関係を結ぶことになってしまってな」 「要するに、使い魔サーヴァントでしょう?」 「この妾を、ただの使い魔風情と一緒にするでない」 「そうだな、野生のモンスターを調教テイムするのとは違うだろう。ベルは、というか黒竜という種族は、古代に作られた兵器だからな」  ドラゴンは普通、人の姿になったりはしない。  別にドラゴンでなくても、モンスターがわざわざ人間に化けるようなことはないし、そういった変化の術を使うこともない。人を騙すために幻術を見せるのが精々であろう。それ以前に、人の言葉を使うこともないからこそ、モンスターでもある。  しかし、今まさに膝の上で可愛らしい黒髪幼女の姿を象っているように、ベルは明確に人間の姿へと変化する魔法を使っている。  これは純粋な生物としてのドラゴンではなく、人が扱う兵器として製造されたからこその機能である。  人が使うから、言葉を理解しなければならない。人と共にあるから、人の姿にもなれるようにしてある。ドラゴンにも人にもなる、その形態変化はどこまでも純粋に兵器として作った者の都合だ。自然の摂理、進化の果てに獲得した能力ではない。 「古代兵器、ですか……遺跡から目覚めた、と伝えられてはいましたが、改めてそうはっきり明言されると、複雑な気持ちになりますね」 「気にすることはない。たとえ作られた命であろうとも、妾の魂は気高き竜である」 「そうだ、生まれは人造の兵器だとしても、自分の意志がある限り、それは人だ。俺はベルのことを、ただの兵器扱いをするつもりはないし……ネルにも、これまでと変わらずに接して欲しいと思っている」 「はい、勿論です。ベル様は私にとって恩人であり、師でもありますから」  まぁ、今さっきまでアレだけ派手に言い争いをしたのだから、ネルが事実を知った程度で見方を変えるような心配は全くしていないが。 「でも今は邪魔ですよ。人として、空気を読んでくださいね」 「そっちこそ、主様との逢瀬を邪魔するでないわ」
864话...妮露A上去了,妮露告白了!在屋顶上要... 这次脖子也不动了,眼睛和脸已经不能从妮露身上移开了。 被紧紧抱住,被固定了姿势,绝对不会逃跑,这样的意识深深地感受到。 “救我出来的白马王子——不,骑着黑龙的魔王大人” 带着桃色闪耀的眼瞳,妮露露出了恍惚的微笑。 “我也爱你,结婚吧。” 「什————么!?」 对那个告白,没有反驳的间隙,嘴唇堵住了。热烈的吻爆炸了。 回避和防御都没有任何余地,我只能允许直接攻击。 “嗯,嗯!” 虽然发出了性感的呻吟,但妮露绝对不会离开。热辣的舌尖在嘴里乱蹦乱跳。 没有经验的话,会让头脑一片空白,激烈而深刻的接吻。 但是幸运的是,我已经有过这样的经历,接受了连妮露的拼命都能感觉到的吻,思考终于追上了我,被注意到了。 啊,是吗……妮露,你喜欢我吗…… “嗯————噗哈哈!” 被蹂躏了很长时间的妮露,已经到了极限。 停止呼吸了吗。用通红的脸大口吸气的妮露,看起来非常可爱。 “妮露,冷静点。” “哈……哈…啊…啊,这是妮露的味道……请让我更加感受一下。” 啊,不行这个。完全无法冷静下来。 在浪漫的场景下,不习惯的接吻也会相当兴奋吗。虽然看着眼前的我,但是好像没有听到声音。 “嗯,哈……很好吃……很好吃……” 一边喃喃细语着,妮露的嘴唇也落到了我的脖颈和脸颊上,舌头也跟着往上爬。 对方是对方,心情也是心情。无法置之不理,一直被她迷住脸靠近。 “黑乃君……脱了吧。” 但是,毕竟已经到了极限了。 妮露的双手像探听我的侧腹一样抚摸着我。因为暴君铠甲是古代的铠甲,所以并不是像普通的铠甲那样用别扣或皮带固定的。虽然没有取下就能脱下来的构造,但是现在的奈尔如果放任不管的话,即使破坏也可以剥下来。 “脱下……请让我更加感受你。” “我在等,妮露。差不多该冷静下来了,先离开吧。” “不必害羞,我们的想法已经相通了。” 不,不好意思是不好意思,但不是这个意思。 说起来脱了怎么办啊。是屋顶。是阿瓦隆王城天边的野外舞台。即使万一,也不是可以把身体交给对方的好地方。 “振作点,现在不是做这种事的时候。” “不是挺好的吗?因为我和小黑要结婚了。已经不用再忍耐了……也不用嫉妒了……要好好爱着黑乃——”
第861話 黒竜(2)(大家百度翻译凑合一下吧) 第861話 黒竜(2)  瞬間、アヴァロンを揺るがす大爆発が起こった。  巨大な紅蓮の爆炎が膨れ上がる。天使の降臨により白く輝く夜空を、再び闇に包もうかというほどの膨大な黒煙が立ち昇って行く。 「……凄い爆発ですね」  地上で起ったその大爆発を、サリエルが駆るペガサスの背に跨り空中から眺めていたフィオナが、そう口にする。  最大火力の名を欲しいままにする彼女に『凄い爆発』と言わしめる以上、その規模と熱量は桁外れ。 「爆心地は、マスターの落下地点」 「ええ、あの爆発の原因は間違いなくクロノさんでしょう」  敵の攻撃ではなく、自ら起こしたものだという確信があり、心配はしなかった。  そもそも謎の巨大天使を前に、皇帝陛下が真っ先に突撃していくのだから、戦いにおける危険や心配など今更の話である。  天使を目前に強烈な光魔法を至近距離で喰らって撃墜されても、クロノなら大丈夫だと思っている。  よって、気にするべきは何が起こったかだ。  クロノが落ちた場所は、アヴァロン王城の広大な庭園のど真ん中。周囲一帯には、味方の兵どころか籠城する敵兵もいないだろう。ただの攻撃として爆発を起こしたワケではないだろうし、そもそもクロノがあんなド派手な大爆発を起こすような魔法は使えない。  もし習得していれば、フィオナを押し退けてでも戦場でぶっ放しただろう。  故に、爆発の原因はクロノ一人だけではない。他に何かがある。 「とても強い気配を感じますね。一体、何がいるんでしょうか」 「この気配には、覚えがある」  大爆発と共に、膨れ上がるように駆け抜けて行った強烈な魔力の気配。サリエルはその感覚を覚えている。いや、忘れようもないというべきか。  それは第七使徒としての長い戦歴にあって、個としては最大の敵であったが故に。 「竜王ガーヴィナルと同種の反応」 「まさかクロノさん、黒竜を従えたのですか————」  肯定するように、それは姿を現した。  天を衝くような黒煙の柱を割って、漆黒に煌めく巨躯が翼を広げる。  力強く羽ばたく黒翼が闇夜を切り裂き、真っ直ぐに天へと昇って行く。  グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!  黒煙を突き抜け夜空に舞った黒竜が吠える。  あらゆる生物が本能的に委縮するような、大いなる力の籠った強烈な咆哮。それは、この空の支配者が自らであることを誇示するかのように響き渡る。  だがしかし、一つの人影がそれを否定する。  絶対強者、空を飛ぶ黒き竜の首元に、一人の男が立つ。  夜風に靡く黒髪と黒マント。漆黒の鎧兜に身を包み、その手に握るは竜のアギトに繋がれた鎖の手綱。  その姿を見れば、誰もが理解する。  竜が、己の上に立つことを許した。頂点を譲ったのだと。 「マスターが黒竜に乗っている」 「乗ってますね」  軽く言っているが、十分以上に二人は驚いている。  何故こんなところに黒竜がいるのか。どうして乗れているのか。  疑問は尽きないが、全て後回しで良い。一番大事なことを、二人は即座に理解できている。 「では、作戦続行ですね」 「はい」  クロノは空中戦力を確保した。  ならば、やることは変わらない。夜空を割って現れた不気味な巨大天使を叩き落とす。 「少し離れておきましょう。巻き込まれますよ、あの感じは」 「了解」  二人乗りの上に、愛馬シロではない代わりのペガサスでは、十全な戦闘機動はサリエルの卓越した天馬術であっても無理がある。自分の役目は爆撃機。フィオナという特大の爆弾をターゲットまで送り届けるだけの輸送役に徹する。  クロノが乗る黒竜の力は未知数だ。  もしガーヴィナルと同等の力を振るうならば、自分達は邪魔となる。クリス達、竜騎士ドラグーンでさえ危険。  クロノも自分達が一時的に退避していくのを待っていたのだろうか。  サリエルのペガサスと、竜騎士部隊が空域から距離をとっていくのを見送ってから、ついに動き出す———— 「————うおっ」  気が付けば、俺は空中にいた。  眼下には濛々と黒煙が吹き上がる大爆発の跡。周囲には、こちらを取り囲むように整然と展開してゆく天使の騎士達。  そして、真上にはこちらを見つめる巨大天使だ。  いつの間に、こんなことに。  しかも、ご丁寧に『魔手バインドアーツ』で手綱まで形成して。ヒツギがやったんだろうか。  マジで覚えがない。契約するぞ! と気合を入れて魔力を流し込み始めた辺りまでは覚えているが……急速に消耗して気絶でもしたか。しかし、それにしては魔力が底を突くような疲労感はない。 「どうじゃ、主様。竜に乗って飛ぶ気分は」 「おお、ベルクローゼン……すっかり元気になったな」 「うむ、お陰様でな」  あれほどズタボロだった体は、今や一枚の鱗も欠けていない万全の状態にまで回復している。回復、と呼んでいいのか迷うほどの復活ぶりだ。  竜鱗は暗黒物質ダークマターのように艶やかな漆黒。こうしてその背に立っているだけで、ドラゴンの並外れた強大な生命力を感じる。 「契約者を得たことで、妾は本来の力が目覚めたのだ」 「『戦竜機』という兵器としての力か」 「うむ……妾の正体は、すでに知ったようじゃな」 「記憶を覗き見るような真似は悪いと思うが、不可抗力だった、許してくれ」  身に覚えのある感覚だった。  ガラハド戦争でサリエルを倒した時に引き起こされた、逆干渉バックドアとよく似た現象だ。  ベルクローゼンの記憶と思しき情報が、俺の脳内に流れ込んで来た。  野生のドラゴンではなく、古代人の手によって作られた兵器ということ。そして、こんな強力な生体兵器を備えておきながら、あっけなく滅び去った古代文明。  災厄、と呼ばれる存在が何なのかまでは分からないが……少なくとも、ベルクローゼンが一人残され、孤独にいつ現れるとも分からぬ契約者を待ち続けてきた、という感情はよく理解できた。  二百五十年、か。ちょっと想像がつかない長さだ。 「構わぬ、主様には妾の全てを知って欲しい」 「ああ、これから教えてくれよ。まずは差し当たって————黒竜の力を、見せてくれ」 「ふふん、承知っ!」  やけに可愛らしい少女の声音とは別に、ドラゴン本来の咆哮を高らかに響かせて、大きく翼を打つ。  天使騎士をどんどん召喚し続けているせいで、この空で狙う敵には事欠かない。  まずは小手調べとばかりに、ベルクローゼンは接近してくる天使騎士の小隊に牙を剥く。  ゴッ! という鈍い金属音。盾と槍を構えた十人編成の小隊は、ベルクローゼンと正面衝突を起こした結果、あっけなく砕け散る。牙を突き立てるまでもない。ただ真っ直ぐぶつかっただけで、鎧袖一触。  そりゃあ、いくら鎧兜で武装していても、人間サイズで十人程度集まったところで、ドラゴンの巨躯とぶつかって勝てる道理はない。  ベルクローゼンは鼻先から尻尾の先まで含めれば、100メートル近い全長だ。サラマンダーよりずっとデカーい。新幹線一両が25メートルくらいなので、そんなサイズの奴が高速で突っ込んでくれば何人並ぼうと撥ね飛ばされ、轢き殺されるに決まっている。  装備ごとバラバラになった天使騎士達は、その身を白い燐光に変えて夜空に溶けるように消滅していった。死体が残らないのは、綺麗でいいな。 「ふん、所詮は数ばかり揃えただけの精霊モドキか。脆いものよ」  同じように進路上に割り込んでくる部隊をものともせずに跳ね除けながら直進し、包囲網を脱してつまらなそうにベルクローゼンが言う。 「それでもこの数は邪魔くさい。肩慣らしにもう少し掃除してやろう」 「うむ、ただの体当たりだけでは芸がないからのう。折角の初陣じゃ、主様には黒竜らしい戦いぶりを、しかと見てもらわねば————」  鋭い牙の並ぶ口を開けば、チラチラと火の粉が散った。  まさか、こんな特等席でドラゴンブレスを鑑賞できるとは。機動実験でサラマンダーと裸で戦わされた頃では、とても考えられない経験だ。人生、何が起こるか分からんな。  コォオオオ……と深く息を吸い込んでいく。ただの深呼吸ではない。竜のソレは、ブレスを放つための溜め動作である。獰猛なドラゴンの口元に、赤熱の輝きが灯った。  そして次の瞬間には、俺の期待に応えるかのように爆発的な紅蓮が迸る。  放たれたのは、一発の火球。デカい。フィオナが真面目に撃った攻撃魔法のようだ。  灼熱の尾を引いて夜空を駆ける火球の向かう先には、小隊が複数集まり、盾を構えて防御魔法を展開する天使騎士達がいる。奴らにできる最大限の防御態勢なのだろう。上級に匹敵する光の防御魔法が形成されるが、  ドドォオオオオッ!!  真っ赤な業火が爆ぜると共に、あっけなく散った。  ド派手な爆発が夜空を焼き、砕け散った奴らの破片がキラキラと白く煌めく。なかなか綺麗な花火じゃあないか。 「流石、ドラゴンだな」 「なぁに、ただのファイアーブレスじゃよ。本気を出せばこんなものではない……だが、奴ら程度には過ぎた威力よな」  サリエルに聞いたことがある。竜王ガーヴィナルのぶっ放すブレスは、赤黒いビームだったと。多分、本気のドラゴンブレスがソレなのだろう。  しかしながら、天使騎士相手なら火球だけでもオーバーキルだ。本物のブレスを披露するまでもない。 「つまらん相手じゃ、さっさと片づけるとしよう。主様、少し飛ぶが、振り落とされるでないぞ」 「心配するな、ちゃんと掴まってるから」  流石にただ乗っているくらいは出来ないと、情けなさ過ぎる。  超高速でアクロバット飛行も余裕なドラゴンに騎乗するのは、ジェットコースターなど比じゃない乗り心地だろう。戦闘機の外に生身で張り付いているようなレベルかもしれん。  だが、ただの人間などとっくに辞めた俺なら、黒竜も必ず乗りこなせる……はず。 「うむ、妾に繋いだ手綱、決して離さないでくれ————行くぞっ!」  轟っ、と強烈な風圧と加速度が体にかかる。やはり速い。この巨躯でこの速さ、そして加速力。ドラゴンは本当に化け物だ。  瞬く間に宙を駆け抜け、再包囲に動き始めた天使騎士の一団へと迫る。  槍を構えて迎撃態勢をとる奴らに振るわれたのは、爪であった。  ベルクローゼンは四本脚に翼が生えた姿。前脚と翼が一体化している飛竜ワイバーンとは骨格が異なる。  ドラゴンに相応しい鋭く長い爪を備えた前脚を振るえば、それは容易く敵を切り裂く刃となる。  一閃。交差する瞬間に爪が一振りされれば、それだけで天使騎士共は四散五裂した。 「いや、切り裂きすぎだろ」  明らかに爪が届いていない範囲の奴もバラバラになっている。  どうやら、風の範囲攻撃魔法のように、無数の斬撃が嵐のように拡散しているようだ。真空の刃か、魔力の刃か。ただ前脚を薙ぎ払うだけの動きでも、実質的な範囲攻撃となる。  無論、黒竜の爪そのものは、業物の大剣を凌ぐ切れ味を誇る。盾や鎧で防げるレベルじゃない。城壁が耐えられるかどうか、という話になる。  しかし、恐怖などという感情は存在しないらしい天使騎士共は、どれほど仲間が蹴散らされても果敢に挑み続けて来る。  運よく爪撃の範囲から逃れた奴らが、黒竜の後ろを取ったのを幸いにと追撃に映る。 「ふん、羽虫が集るでないわ」  振り返ることなく、相手に背を向けたまま繰り出したのは、尾だ。  しなやかにくねる長大な黒竜の尻尾は、その先端まで頑強な鱗に覆われている。新幹線二両分のサイズ感で、鞭のような速度で振るわれればどうなるか。冷静に考えなくても、ヤバいに決まっている。  バァン!!  と弾けるような音は、尻尾の先端が音速を越えた証。  竜鱗で固められた大質量を音速越えで叩きつけられたのだ。潰れる、という段階を通り越し、奴らはそのまま粉々の光の粒子と化して夜空に散っていった。 「流石に接近戦は無理だと悟ったか。奴ら、遠距離攻撃に切り替えてきたぞ」 「そのようじゃな」  手近な奴らは全滅し、ある程度の距離の奴らもさらに飛んで離れていく。  その一方で、遠距離に位置する奴らは手にしたメイン武器である槍を白く輝かせながら、投擲の体勢をとっていた。空中に展開する数百の軍勢が、一糸乱れぬ動きで輝く穂先で俺達を狙う。  光る槍の見た目と気配からして、上級攻撃魔法に近い威力の攻撃を放つのだろう。それの一斉発射となれば、なかなかのものである。  だが、それもあくまで人同士の戦いでの話だ。 「無駄なことよ」  再び響く、強烈な吸気音。  俺の立つ足元のすぐ下。黒竜の首元に膨大な熱量がせり上がってくるのを感じる。同時に、ベルクローゼンが何をしようとしているのかも。 「焼き払え」  灼熱の業火が天使の軍勢ごと夜空を焼く。  奴らも攻撃を放ったのだろう。星々の煌めきのようにキラキラと無数の輝きが灯り、白く彩られた殺意が一斉に飛んでくるのを感じた。  その直後に、視界一杯に紅蓮が広がる。  ベルクローゼンの口腔より放たれたのは、巨大な炎の渦。火球型ではなく、放射型のファイアーブレスだ。  灼熱の芯に逆巻く火炎の竜巻は、横薙ぎに敵を焼き払ってゆく。  攻撃役の味方をカバーするためだろう、あらかじめ盾を掲げて防御魔法を展開する部隊もいたが、火球の時と全く同じ末路を辿る。  途轍もない熱量を叩きつけられ、防御ごと火炎の波に飲み込まれてゆく。ブレスが通過する数秒にも満たない僅かな間は、奴らの骨の髄まで焼き尽くすには十分な時間だったようである。  ヒュボッ! と音を立てて口から残り火を吐き出し切ってブレスを撃ち終えた頃には、炎に飲まれた奴らはすっかり消え去っていた。キラキラと微かな白い輝きだけを残して。 「やはり群れを焼くには、この方が楽じゃな」 「あと半分くらいだ。この調子で頼む」 「うむ、すぐに片付けよう」  最早、戦いではなく蹂躙だ。  ドラゴンに挑む。その愚かしさを見せつけるような戦いぶり。  上級程度の攻撃魔法など、幾ら撃っても無駄。そもそも、強大なブレスを連発する相手に、撃ち合いを挑んでどうなるというのか。  かといって、接近して何とかなるはずもない。  ただぶつかるだけで致命傷となる黒鉄のような巨躯が、自在に宙を高速で飛び回る。爪を振るえば周辺ごと切り裂き、尾を振るえば背後を一掃する。  黒竜に近づいて戦いになるのは、第七使徒サリエル、剣王レオンハルトなど、卓越した戦闘能力を誇る超人のみ。そこまでの技量を、彼女が精霊モドキと侮蔑する奴らに備わっているはずもない。  千に届かんばかりの数が揃いつつあった天使騎士の軍勢は、ベルクローゼンによって瞬く間に壊滅させられた。 「————ひとまず、こんなものじゃろう」 「ああ、掃除はもう充分だ」  放射型ファイアーブレスで焼き払いながら、近いところに突っ込んでは大暴れをして、空にいる天使騎士の大半は消えた。  コイツらとは別に、それなりの数の天使騎士が地上に降りて、各地で反乱軍と散発的な戦闘が続いているようだが、そちらを虱潰ししている暇はない。 「そろそろ、大元を叩かせて貰おうか。ベルクローゼン、まだ行けるか」 「ふふん、ようやく火炎袋が温まって来たところよ」  火炎袋とかあるんだ。  怪獣図鑑の解剖図的なイラストでしか見たことないけど。 「よし、じゃあ頼んだぞ」 「ああ、主人の命で戦えることの、なんと幸せなことか————参る」  一際大きく翼を打ち、急上昇を始める。  いまだ俺達の頭上に浮かぶ、巨大な天使の化け物。今度こそ、奴を叩き落とす。いい加減に、アヴァロンを返して貰うぞ、マリアベル————
关于使徒沙利叶和白崎的不解之谜 一、与男主同时召唤,但穿越的时间线完全不一样,男主来到异世界才一年,沙利叶已经作为使徒征战好几年了。同理红翼伯爵是男主姐姐男朋友同时穿越,却老死在几十年前。难道白神可以随便控制时间空间吗,这样做的目的何在? 二、男主的异世界穿越是普通穿越,既身体被直接召唤到异世界,但同处一地的白崎的穿越就非常诡异,据沙利叶自述是只召唤了灵魂到人造人身上,没有召唤出白崎的身体。 三、这里就有几点疑问: 1、那白崎美少女高中生的身体那里去了呢?一般会想留在地球上死亡了吧。但沙利叶的自述未必是准确的,只是基于白崎感觉自我意识出现在了人造人身体上而自行猜想“只召唤了我的灵魂”。 但书中的人造人设定大把描写都反映:人造人并非需要人类灵魂才能运作。 猜想:白崎的身体未必没有召唤到异世界。 2、白崎人格被沙利叶人格吞噬也只是沙利叶的猜想,人格并存是一个常见的设定,基于某些条件白崎人格被隐藏也是正常情况(刚看了回复术士的大皇女有感),以后在某种条件下白崎人格重现并非不可能。 四、如果白崎身体是在异世界,那么问题出现了: 白崎的身体如果召唤到了异世界,为什么十字教不直接像男主一样进行改造?推测有几个原因:白崎的身体不满足战士的素质。或穿越出现了后遗症(昏迷等),无法利用白崎的身体做改造。或者神要利用人类灵魂+人造人躯体才能制造完美的人造使徒。 五、以此设定设想下可能的剧情: 1、沙利叶因某种因素最终分裂出两个人格,白崎人格和沙利叶人格,男主给白崎人格和灵魂另找了个人造人身体(毕竟可以白神都能随意控制时空,黑神帮点小忙捏个人未尝不可),不仅解决了沙利叶长期的心结,后宫又+1皆大欢喜。 2、或者所谓白崎灵魂召唤到人造人沙利叶身上,压根只是十字教做的灵魂克隆,地球的白崎其实还呆在十字教总部。最后结局男主带着沙利叶和异世界白崎拯救了地球的白崎。后宫+2且皆大欢喜。 不过地球世界的白崎未必能接受大后宫的男主。毕竟黑魔不算是亚撒西作品,异世界和地球世界三观差距过大。
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