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【转载】第三話 エロゲーで見た  これは駄目だこれは。 やっぱりシチュエーション先行で考えちゃいけない。 そもそも、『わたしはどのタイプの幼なじみなのか?』というのをしっかりと定義してから攻めるべきだと認識しました。うん。  ……となると、そもそもわたしの『幼なじみタイプ』ってなんだろう?  付き合ってはいない、一緒に登校どころか同じ学校にさえ通っていない。 向こうに意識されてない、けれど逆に、拒絶されてもいない。  しいていえば、空気風幼なじみ。 ちょっと虚しいけど、そんな呼称がよく似合う。  ちなみに実は幼なじみのことが大好き。うん、そこはぶれない。 そういうポジションだと、ええと…… 『すぅぅぅぅ……』 『ん、んぅ?』 『すぅ、すぅ……』 『って、陽花梨ぃ?』 『ん? あ、タ~君おはよ~』 『って、お前また俺のベッドで寝やがって……』 『だってぇ、お越しに来たらタ~君気持ちよさそうに寝てるんだもん』 「う、うん……これなら」  ちょっと距離感がバグってる感がしないでもないけど(……ちょっと?)、まぁこれが一番妥当かぁ。  でもこうなると、会話よりも重要になってくるのが、どうやって最初のシチュエーションに持ってくるか、だろう。  そもそも、彼のベッドに潜り込むには、まず掛け布団を上げて、わたしが入り込むスペースを確保しなくちゃならない。  となると当然、隙間から流れ出る冷たい空気により、彼が寒さで目覚めてしまうリスクがある。 「ふぁぁぁ……あれ? 陽花梨、なんでこんなとこに?」「あ~ごめんタ~君、今ちょっと考え事してるから話しかけないで」  それを回避するには、やはりスピードしかない。  掛け布団を上げたら、空気が入り込むよりも先にわたしの体を素早く滑り込ませる。 そして冷たい空気をわたしの体温で相殺し、彼に温度変化を感じさせない。  ……しかし、急ぐあまりに彼に密着し過ぎたら、わたしの心がもたない。 彼に体温が伝わり、けれどわたしの鼓動や吐息が伝わらない、そんなギリギリのさじ加減が重要だ。 「なぁ陽花梨、着替えるからそっち向いたままでな~」「話しかけないでって言ったじゃん」  あ~でも、こんな千載一遇のチャンスに、スピード感とか距離感とか、そんな細かいことにこだわってていいんだろうか?  今重要なのって、わたしのことを彼に、タ~君に意識してもらうことじゃないの?  ちょっとした事故だって、後から振り返れば、バカバカしくも大切な思い出のイベント、なんじゃないの?  うん、決めた……  出たとこ勝負で行こう。 全力で、ぶつかろう。  思いっきり布団を跳ね上げて、思いっきりベッドに潜り込んで、それで彼が起きちゃっても、こっちは思いっきり寝たふりをして誤魔化そう。 「……で、さっきから何してんのお前?」「それはもう、色んな状況に対応できるように、頭の中で様々なシミュレーションを……」「ふ~ん、大変だな。じゃ俺、朝飯食ってくるから」  よし、シミュレーション終わり! それじゃ実践と行きましょうか!  …………  …………  白坂陽花梨、一六歳……  その後しばらく、誰もいないベッドの上で、羞恥のあまり悶絶してました。
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